タバコ税について考える前にまずそもそもタバコ税が
実際どういうものでどれくらいでどう使われているか
調べるところから始めてみようと思います。

そもそも一口に「タバコ税」と言っても4つに分かれます。

・国タバコ税
・地方タバコ税（都道府県タバコ税、市区町村タバコ税）
・タバコ特別税

この4つに消費税を加えたものがタバコにかかっている税金となります。
なんだかよってたかって喫煙者にたかっているような構図に見えて
若干嫌な気分になりますが・・

まず一番タバコ税の中で占める割合の高いのが国タバコ税、
これはその名の通り国に直接入る税金で
国内どこでタバコを購入してもこの金額が国に納められます。
これがタバコ税の中で最も多きな割合を占めており
270円のタバコ1箱で62.52円、実に全体の約23.2%にも及びます。

次に割合の高いのが市区町村タバコ税で約22%
270円のタバコで59.54円が市区町村の取り分ということになります。
この収入が毎年馬鹿にならないもので、市区町村的には
タバコはできるだけ近場で買ってもらいたいのが本音らしいです。

次が都道府県タバコ税で約7.2%市区町村と比べると無欲なものだけれど
それでも定価全体の7.2%にも及ぶのがタバコ税の恐ろしさ。
なぜ市区町村や国と比べて3分の1以下なのかよくわからないけれど
270円のタバコだと19.38円が都道府県の取り分となります。

一番割り合いの低いのが特別税、いったいなにが特別なのかよくわからないですが
わざわざ特別に税をかけるようなものなのだと主張することもない気がします。
喫煙者へのたかり感が余計に感じられるし、わざわざ特別枠を設けるより
国タバコ税あたりと一緒にすればいいと思う、行き先は同じなのだし。
これが全体の約6.1%で270円のタバコだと12.86円になります。

そしてご存知消費税、これはタバコ税とは別口ですが
270円のタバコだと12.86円が消費税で
全体からの割り合いからだと4.8%になります。
消費税って5%じゃないの？って思った人、それはちょっと勘違いです。
税込み価格の内の4.8%という意味ですのでそこのところよろしく。


これら全部併せてタバコにかかっている税金は63.2%
一般的な270円のタバコだとなんと170.70円が税金。
半分以上が税金なんですね、これはなんと全ての品物で
税率国内ナンバーワン。
ちなみに税率ナンバーツーはガソリンで52.3%
税率ナンバースリーはビールの43.3%ですが
なにしろタバコにはわざわざ特別税まで設けてるぐらいですし
喫煙者への風当たりの強さがモロにあらわれているようでいい気分ではないですが
非喫煙者への健康への影響など考えると
ある意味で仕方ないないことなのかもしれないのかもしれません。

でもだからって増税しまくっていいってわけじゃないと思います。
いくら仕方ないとは言っても取りやすいところから取れみたいな感じで
税収が足りないからって文句でにくいところから取られると
取られる側からしたらたまったものではないものです。
しかし増税は繰り返されているし、次回の増税も決まっている。
今後さらに増税される可能性も高い。
そして、肝心のこのタバコ税の使い道ですが・・実はわからないんですね。
なぜかと言うとタバコ税は普通税というカテゴリで徴収されているので
なにに使われるかは決まっていないわけです。
なにに使うかもわからない、どういう意図かもわからない
ただ増税する、では納得できるものもできないというものです。


ちなみに・・近年のタバコ税の税収は以下の通り

平成11年度：2兆3221億円（前年度比+1383億円）
平成12年度：2兆2867億円（前年度比-354億円）
平成13年度：2兆2493億円（前年度比-374億円）
平成14年度：2兆2010億円（前年度比-483億円）
平成15年度：2兆2759億円（前年度比+759億円）

兆です、なにしろ兆、半端な金額ではないです。
国民1人あたり2万円ずつ払ったぐらいの金額がタバコ税だけで
税収として国に納められているわけです。
国家予算が80兆円ほどでそのうち半分近くが国債ですから
2兆円の大きさがどれほどのものか
税金全体でタバコ税が占める割合がどれほどのものかよくわかります。

ちなみに平成15年度の税収の内訳は
国タバコ税9032億円
市区町村タバコ税8538億円
都道府県タバコ税2778億円
タバコ特別税2411億円

となっています。